郷土の古刹で茶摘み

<古刹国済寺で茶摘み>

私が居住する埼玉県深谷市には国済寺という臨済宗の古刹があります。同寺のホームページによれば創建は1390年、深谷上杉の祖、上杉憲英(のりふさ)によるものと記載されています。

 

このたび、友人を通じて、同寺の境内にある茶の新芽を摘んでよいとの機会をいただきました。

今年(2023年)の八十八夜は5月2日だったそうですが、その三日後の5月5日、準備を万端整え、その友人とともにいざ茶摘みに。

 

茶の湯を学ぶものとして、今後の参考とするため、どんな様子だったかを記録し、皆様にも紹介いたします。なお、作業工程は東京都西多摩郡の茶工房「西村園」さんのホームページを参考にさせていただきました。

 

<準備したもの>

ざる、蒸し器、キッチンペーパー、クッキングシート、うちわ、菜箸、計量器、ホットプレート

 

<いざ茶摘み、そして手揉み茶をつくる>

8時50分 国済寺ご住職に挨拶を済ませ、境内にて茶摘み開始

茶葉は密閉容器に入れると熱を持ちやすいので、キッチンで使うステンレスのざるを使用。

薄緑色の若葉を注意深く、やさしく摘んではかごへ

茶摘み作業は1時間未満で終了。

10時 自宅にて

  • 茶葉を計量 (今回の総重量275g)

  • ざっと水洗いし、蒸し器へ(やわらかい新芽だったので蒸し時間は1分程度)この工程で茶葉はいわゆる「甘涼しい香り」をただよわせ、仕事の労をねぎらってくれる。
  • 蒸し上がった茶葉の水分をキッチンペーパーでふき取り、ホットプレートで乾燥させる。

この時、ホットプレート上にクッキングシートを敷き、「保温」モードにすることで適温とされる37度くらいをキープした

程よく乾燥し始めたら、乾燥を続けながら手で揉む。これをひたすら続ける

  • 乾燥した茶葉が、ポキッと折れるようになれば完成。完成後の茶葉の重量は約90g。理想は5分の1くらいになるまで乾燥させるらしい。3分の1では乾燥が十分でないのかもしれない。
  • 試飲をしたところ、色も香りも十分満足できた。

 

 

結局 すべての工程は約6時間を要した。

15時 出来上がった茶を国済寺に届け、自分たちも分けて解散。

<煎じただけでは終わらない茶の奥深さ>

後日、朝の情報番組を参考に煎じた後の茶葉を食べてみた。美味しかった。

普段茶の湯教室の生徒さんと、抹茶の香りや味を比べることはしていたが、茶葉そのものの味、香りを五感で感じ取ることができたのは貴重な体験だった。お茶の勉強がますます楽しくなった。

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