茶花の話

<茶花とは>

茶花とは、と問われてはっきりと定義できる言葉はありません。しいていうなら、茶室あるいは茶会や茶事に飾られる花、でしょうか。

「禁花」と呼ばれ、茶会や茶事に飾るのは避けたほうが良いといわれる花があります。
匂いがきつい、縁起が悪い、とげがある、見た目にグロテスクなものなどです。しかし、それも人によって感じ方が違う場合がありますから、はたしてどうなのか、と思ったりもするのです。
参考までに、千利休が伝えたとされる禁花は「じんちょうげ、みやましきみ、けいとう、おみなえし、こうほね、きんせんか、せんれいか」などです。

<ガマの穂はどうでしょう>

この季節、近くの水辺に茶色の穂がゆれ、独特の目のガマの穂を目にすることができます。茶色い穂は小さな花の集まりで、夏の終わりにふわふわの綿毛に変わります。昔話にでてくる因幡の白兎(いなばのしろうさぎ)もこんなやわらかな綿毛にくるまれ、傷んだ肌もさぞ癒されたことでしょう。

また、今日は土用の丑の日。「かば焼き」の語源もこのガマの穂にあるそうで、むかしは、うなぎを開くことはせず、ガマの穂のような形のまま焼いたそうです。「蒲(がま)焼き」が「かばやき」と呼ばれるようになり、表記は「蒲焼き」がそのまま残ったようですね。

 

 

さて、そのガマの穂をいただく機会があり、待合に飾ってみました。
インパクトがあり、面白い。思い切って床の間でもよいかも。季節感もありますしね。

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